郡山でカウンセリングをしている菅野です。
前回は、不登校中の「お子さんの状態を理解する」ことについて解説しました。
今回は最後のステップとして、「今とるべき対応を知る」ことについて見ていきましょう。
前回、不登校には時期があり、お子さんの状態も時期ごとに変わることを説明しました。
・学校へ行くのがつらく休みがちになる時期
・まったく学校へ行けない時期
・少しずつ学校へ行く意欲が出てくる時期
今回はこの時期ごとへの対応や接し方を紹介します。
時期ごとのお子さんの心理に寄り添い、ストレスやプレッシャーをかけない接し方をすることが、不登校の解消には重要です。
まず初めに、学校を休みがちになる時期についてです。
この時期は多くの場合、学校生活で受けた精神的な傷やストレスなどにより、心が不安定になります。
本格的に不登校になる「前兆」が見られる場合があり、それを見逃さないことがポイントのひとつです。
・遅刻や早退するようになる
・学校の話を嫌がる
・帰ってくると何もしたがらない
など、いつもと違う様子を見せる場合があります。
この時期には、親御さまから学校を休む提案をするのも良いでしょう。
「無理をしなくていい」と伝え、可能であれば悩みを聞くことで、本格的な不登校にならずに解決する場合もあります。
本格的な不登校になり、まったく学校へ行けなくなった時期は、心が疲れており前を向けない状態にあります。
この時期にはとにかく心と体を休め、「したい」と思えることだけさせましょう。
ただし、「生活リズムを守ること」と「ゲーム依存にならないこと」などの決まりを設けるのも重要です。
学校生活とあまりにもかけ離れたスケジュールで過ごしてしまうと、学校へ行くハードルが高くなってしまいます。
否定はしない方が良いものの、生活に関する決めごとは、親子で話し合うのが良いでしょう。
そして最後に、学校へ行く意欲が出てきた時期には「無理をさせない」ことが大切です。
不登校から抜け出す兆しが見え、親御さまとしては「このままどんどん良くなってくれたらいいな」と思うかもしれません。
しかし、勇気をだして学校へ行ったとしても「やっぱりつらい」と感じる子供も多いのです。
そんなときは「徐々に慣れていけばいい」と声を掛けてあげてください。
保健室登校や半日での早退、1週間に1日ずつなど、少しずつ慣れていくための提案をしてあげましょう。
時期ごとの子供の状態を理解しておくことで、不登校を不要に長引かせずに済みます。
すべての子供に当てはまるわけではありませんが、覚えておくことで接し方の参考になるでしょう。
今回まで、お子さんを意欲的に復学させるための5ステップを解説しました。
スムーズな復学には、親御さまの不登校への理解や、お子さんに寄り添った対応が重要であることを理解していただけたでしょうか?
「そうはいっても不安で仕方ない…」「どう接したらいいか全く見当がつかない…」
このような場合は、ぜひ一度カウンセリングへお越しください。
一人ひとりに合った接し方や考え方を見つけるお手伝いをさせていただきます。
不登校に悩む親ではなく、心に余裕をもってお子さんを支える親御さまになってくださいね。