石巻市で鬱病、適応障害のカウンセリングをしております、となりのカウンセリング石巻の佐々木里栄です。
気がつくと、誰かと自分を比べて落ち込んでしまうことはありませんか?
SNSを見て焦ったり、自分だけが置いていかれているように感じたりするのは、決して特別なことではありません。実は、「人と比べてしまう気持ち」は、人間に備わった自然な反応のひとつです。だからこそ、「比べないようにしよう」と無理に抑え込もうとすると、かえって心が疲れてしまうこともあります。
大切なのは、「比べないようにする努力」ではなく、「比べる気持ちとの付き合い方」に目を向けることです。
比べるという行為そのものが悪いわけではありません。他者との比較を通して、自分らしさや「本当に大切にしたいこと」に気づくきっかけになることもあります。
ただし、比較の結果が“自己否定”につながってしまうと、心が苦しくなってしまいます。
たとえば、「あの人はもう結婚してるのに、自分は…」や「同い年なのに仕事で評価されている」といったように、人と自分を重ねすぎてしまうと、自信を失ったり、自分を責める気持ちが強くなったりすることもあるでしょう。
しかし、比べてしまう気持ちの奥には、実は「こうありたい」「こうなりたい」といった大切な思いが隠れていることがあります。
誰かと比べて落ち込んだとき、それは「愛されたい」「認められたい」「安心したい」「成長したい」といった自分の内にある願い**が刺激されているからかもしれません。
だからこそ、比べてしまう自分を責めるのではなく、「何に反応しているんだろう」「本当に大切にしたいことは何だろう」と、そっと気持ちに目を向けてみることが、やさしい自己理解につながっていきます。
また、比べる気持ちが強くなっているときには、意識が“外の世界”に強く向いていることがよくあります。そんなときこそ、少し意識的に❝自分の内側❞に目を向けてみてください。
たとえば、「今日はどんな気持ちで過ごしていたかな?」「この数年で、自分はどう変わってきたかな?」と問いかけてみることで、比較ばかりだった視点が、“自分の歩み”を見つめるまなざしに変わっていくことがあります。
もちろん、どれだけ気をつけていても、ふとした瞬間に人と比べてしまうことは誰にでもあります。
そんなときは無理に思考を止めようとせず、「比べているな」「羨ましく感じているな」と気づくだけでも、心が少し落ち着いてきます。
そして、「あの人のどこに惹かれているのかな?」「自分もそうなりたいと思っているのかな?」と問いかけてみると、比べていた気持ちの中に、自分が本当に大切にしたい“価値”や“方向性”が見えてくることもあります。
比べる気持ちは、なくすものではなく、向き合い方を変えていくもの。
誰かと比べて落ち込んでしまうときも、それは人と関わりながら一生懸命に生きている証です。
だからこそ、比べて傷ついている自分を責めず、「そう感じている自分もここにいるんだな」と受け止めていくことが、心を穏やかにする第一歩になります。
となりのカウンセリング石巻では、「つい人と比べてしまう」「自分に自信が持てない」といったご相談に対しても、一つひとつ丁寧にお話を伺っています。
心が疲れてしまったときは、どうか一人で抱え込まずに。
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