となりのカウンセリング郡山の五十嵐です。
今回から、自傷行為をするお子さんを持つご家庭に向け、辞めさせるための関わり方を解説していきます。
リストカットや抜き毛など、自分自身を傷つけてしまう子どもは少なからずいます。
自傷は心の不調によって生じる行為であり、自分が生きていることを実感するために行う場合もあるのです。
親からすれば、自分の子どもが自傷行為に走るのは見たくない、すぐに辞めてほしいと思って当然です。
そのため、厳しい言葉を使って無理に辞めさせようとする方もいるでしょう。
しかし、自傷行為を無理に辞めさせることは逆効果になる場合があります。
自傷行為に走る子どもは、行為そのもので自分が生きていることを実感しているため、辞めることを強要されると精神がさらに不安定になってしまう可能性もあるのです。
そのため、自傷行為を辞めてもらうには、親としてできる関わり方を知り、慎重に接することが大切です。
自傷行為を辞めてもらうために、まずはじめに親がするべきことはなんでしょうか?
なぜ自分を傷つけるのかを問い詰めることでしょうか?
何に追い詰められているのか聞くことでしょうか?
原因の究明も大切ですが、最初にするべきことはそうではありません。
親が子どもにできることは、子どもの気持ちに「寄り添う」ことです。
自傷行為に走っていることを責めず、受け止め、その行為をしなければ生きていられない我が子を認めてあげてください。
「自傷行為をする子ども」ではなく、その行為も含めて我が子としてとらえ、普通に接してあげましょう。
変に気を遣って接したり、よそよそしくなったりすると、子どものその雰囲気を感じ取り、自傷行為を隠したがります。
また、自分を傷つけた子どもに対し、優しさを持って接しましょう。
手当をしたかどうか聞き、していなければするよう促す、または手伝ってあげてください。
このとき、自傷行為そのものには触れないようにすることも大切です。
子どもの中には、自分で自分を傷つけたことに気づかれたくない、触れられたくない子もいます。
「傷がついているなら、手当てしないとね」と、傷を癒やすことだけに言及してください。
はじめはこの程度の関わり方からスタートします。
子どもが自分を傷つけることに干渉するのではなく、傷を癒やすことから少しずつ関わっていきましょう。
傷を治すことを親子で共有するうち、少しずつ自傷行為そのものについて話しやすくなっていきます。
いきなり解決を目指すのではなく、少しずつ心を開いていくように関わってみてくださいね。
次回は自傷行為を解決するための具体的な方法と、その時の親の関わり方を解説します。
自傷行為について悩んでいる方や、個別で相談をご希望する方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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