郡山でカウンセリングをしております、となりのカウンセリング郡山の井丸です。
怒りが教えてくれる「心のサイン」Vol.4
怒りを優しさへと変える ― 心を整える3つのポイント
今日もこの場所へ来てくださって、ありがとうございます。
Vol.1 〜 Vol.3 では、怒りとは過去の傷を隠すために身につけた 古い心の習慣 であり、
その習慣を手放していくには 「気づき」と「労い」 が欠かせないことをお話ししてきました。
Vol.4 となる今回は、怒りをさらに “優しさ” へと変えていくための
心の整え方のポイントを3つ お伝えします。
■ 1.境界線(バウンダリー)を育てる
境界線とは、
「ここから先は相手の問題」
「ここまでは私の領域」
と優しく区別できる“見えない心の線”のことです。
自分の気持ち・疲れ・限界を静かに認め、
「これは相手の領域、これは私の領域」と整理できるようになると、
怒りは少しずつ 安心 へと変わり、
複雑に見えていた出来事もシンプルに捉えられるようになります。
■ 2.感情ラベリング(気持ちに名前をつける)
感情ラベリングとは、いま感じている気持ちに
そっと名前をつけてあげる行為 です。
たとえば――
「これは怒りの顔をした寂しさだな」 → “寂しいさん”
「ちょっと怖かったんだ」 → “怖いさん”
言葉になった瞬間、心は理解されたと感じ、
衝動的なエネルギーがふっと落ち着くことがあります。
もし名前がつけにくい時は、こう問いかけてみてください。
「私は何に傷ついた?」
「本当は何がほしかった?」
この問いかけは、脳の過剰反応を和らげる助けになります。
■ 3.心理的安全基地をつくる
心理的安全基地とは、
「そのままの自分でいていい場所」 のことです。
・ひとりで深呼吸できる落ち着いた空間
・安心して話せる人の存在
・自分が緊張せずに戻れる心の居場所
こうした安全基地があるだけで、心の緊張はほどけ、
怒りの奥にある本音にも優しく触れられるようになります。
■ 怒りは、あなたを責めるためのものではない
怒りを優しさへと変えていくためには、
まず自分の領域を守る 境界線 を育て、
今感じている気持ちに名前をつける 感情ラベリング を行い、
それらを安心してできる 心理的安全基地 を確保することが大切です。
そして何より――
怒りはあなたを責める感情ではありません。
それは、心の奥が
「もっと丁寧に、私をいたわってほしい」
と伝えてくれているサインなのです。
その声に優しく触れたとき、
怒りは役目を終え、心には静かな温かさがゆっくりと戻ってきます。
■ カウンセリングは「心の整え方」を一緒に育てる場所
カウンセリングは、ただ苦しさを吐き出すだけの場所ではありません。
本来の優しさを取り戻し、これからの人生を
より軽やかに、豊かに生きていくための 再生のプロセス を
共に歩む時間でもあります。
どんなに小さな気づきでも、
それは確実にあなたの未来を変えていきます。
怒りの奥にある本当の気持ちへと手を伸ばしている今、
あなたはすでに “優しさ” の方向へ歩き始めています。
今日も、心のどこかがそっとあたたかくなりますように。
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