石巻市で不登校カウンセリングをしております、となりのカウンセリング石巻の佐々木里栄です。
不登校は、単に『学校に行かない』という行動だけではなく、子どもなりの複雑な心の動きが背景にあります。
そのため、親がどのように接するかは、子どもの心の回復や安心感に大きく関わってきます。
この記事では、不登校の子どもに対して親ができる接し方を解説します。
不登校は“甘え”ではない
まず大切なのは、「不登校は甘えではない」という理解です。
不登校の背景には、学校でのストレス、人間関係の疲れ、発達特性の影響、家庭内の緊張感など、様々な要因が絡み合っています。
「怠けている」「やる気がない」などと決めつけてしまうと、❝子どもが感じている苦しさ❞はますます言葉にできなくなってしまいます。
無理に登校させようとしない
「とにかく学校に行かせないと」という焦りは、子どもの不安を強めてしまいます。
たとえ学校に行くようになったとしても、心の準備ができていなければ、またすぐに行けなくなってしまうこともあります。
焦らず、まずは心のエネルギーを取り戻すことを優先しましょう。
❝安心できる家庭❞は、子どもが立ち直るための土台になります。
否定せず、話を聴く姿勢をもつ
不登校の子どもは、❝自分でも理由がわからない❞ことがあります。
だからこそ、「なぜ行かないの?」「どうして頑張れないの?」という問いかけは、プレッシャーになりやすいのです。
大切なのは、無理に理由を聞き出そうとせず、「あなたの気持ちを大切にしたい」と伝えることです。
子どもが話したときは、アドバイスよりもまず❝共感❞を意識しましょう。
「そうだったんだ」「つらかったね」「言ってくれてありがとう」といった言葉は、子どもの心に安心を与えます。
家庭を“安心できる居場所”にする
学校でうまくいっていないとき、家庭が安心できる場であるかどうかは、子どもの心にとって大きな支えとなります。
必要以上に干渉したり、進路の話ばかりをするのではなく、“そのままのあなたで大丈夫”というメッセージを、日常の中で伝えることが大切です。
❝親が穏やかに接してくれること❞、❝無条件に受け入れてくれること❞が、子どもにとっての心の栄養になります。
「できていること」を見つけて伝える
不登校になると、自信を失いやすくなります。
学校に行けていなくても、日常の中で「できていること」を見つけて伝えることが、自己肯定感の回復につながります。
「今日は朝ごはん食べられたね」「部屋から出てきてくれて嬉しいよ」
そんな些細なことでも、❝存在を認めてもらえた❞という感覚は、心のエネルギーを少しずつ回復させてくれます。
親自身もケアを忘れずに
親も、子どもの不登校に直面すると、不安や焦りを抱えがちです。
「このままでいいのか」「私の接し方が悪いのではないか」と、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
ですが、親が心身ともに余裕を持つことが、子どもの安心にもつながります。
必要であれば、カウンセリングなど第三者の支援を受けるのも大切です。
不登校の子どもにとって、❝家庭が安心できる場所であること❞が最も大切です。
- 無理に登校させようとしない
- 否定せずに話を聴く
- できていることを見つけて伝える
- 親自身もケアを心がける
こうした関わりが、子どもにとって❝回復の第一歩❞になります。
焦らず、子ども自身のペースを尊重しながら、少しずつ支えていきましょう。