「子供の心に残る言葉」無意識に自己肯定感を低くする言葉

となりのカウンセリング石巻の佐々木里栄です。

子育てをしているとつい無意識に「なんで出来ないの?」「ちゃんとしないと〇〇しないよ」「もっと頑張りなさい」「あなたには無理」などと言う言葉をかけることがあるかと思います。ですが、こういった言葉は子供の心に残り、子供の自己肯定感を下げてしまう言葉なのです。

今回は親から無意識に発せられた言葉が、子供の自己肯定感を下げてしまうという事について解説をしていきます。

 

子供の脳は非常に柔軟です。特に成長過程では感情や社会的な経験が脳の構造に大きく影響を与えます。心理学的に言うと、自己肯定感は「自己概念」と言う一種の自己認識に関与しています。これは日々の言葉や経験によって強化されたり、弱められたりされるものです。

 

親の言葉や反応は、子供の自己概念の基盤を作るものです。例えば、親が「出来ない子ね」「どうしてできないの?」と言う否定的な言葉を無意識に使っていると、子供は自分を無力だと感じるようになります。そしてこの感覚が長期的に根付いていくのです。

 

そして「できない自分」に対する影響は大きなものです。例えば、「できない子ね」と無意識に使われた言葉に対して、子供は「できないことはダメなこと」と感じます。「できない自分がダメ」と認識してしまうと、自己肯定感が低くなる傾向にあります。

 

他にも「失敗は許されない」「失敗したら自分がだめだと思われる」と感じると、チャレンジをして失敗することを恐れるようになります。これは、その後の成長や挑戦に対する不安や恐れを生み出し、「回避行動」をとる傾向につながります。そして子供の時に感じたこの恐怖や不安は大人になっても引き継がれ、社会的な場面でのリスク回避や自己評価が低い状態が続く可能性もあるのです。

 

また、失敗を恐れて挑戦をしないことは子供の成長を阻害します。親の言葉が「完璧でなければ認められない」というメッセージを無意識に送ってしまった場合、子供はその期待に応えられない自分を「失敗」と捉え、自己評価が下がることになります。こういった思考パターンは大人になっても続き、キャリアや人間関係において失敗を恐れてリスクを取らないことが影響を与える場合もあるのです。

 

そして親から無意識にのうちに否定的な言葉が繰り返されることで、子供は自分を他人と比較し劣っていると感じやすくなります。例えば、子供が「他人の方が優れている」「自分はダメだ」と感じることが増えると、自信を持つことが出来なくなります。そうすると学校生活や社会に出て、人間関係や対人スキルに問題を抱えるようになってしまう傾向もあるのです。こういう自己否定的な思考パターンが形成されると、他人の目を常に気にしてしまい、自己肯定感が低くなっていきます。

 

更に、「自分はダメだ」と感じることで心に大きな影響を及ぼします。「自分はダメだ」と感じると自己肯定感が下がります。自己肯定感が低いと、うつ病や不安障害、パニック障害などになりやすいと言われております。

親の言葉が「できる子」「できない子」を強調すると、子供は自分を否定的にとらえやすくなり、失敗や欠点を自分の性格や能力そのものと結び付けてしまいます。その結果、ストレスやプレッシャーに弱くなり、精神的に影響を与えてしまうのです。

 

そして親からポジティブなフィードバックや支援が不足すると、子供は自分の価値を他人から確認することができず、自己肯定感が育ちにくくなります。「外的評価」への依存が強くなり、自分を評価する基準が他人に左右されがちです。

親から「よく頑張ったね」「できるようになるよ」というような肯定的なフィードバックが得られない場合、子供は自己評価を外的なもの(他人の評価)に頼るようになり、その結果、自己肯定感が低下します。大人になっても他者の評価を気にしすぎて、自己評価が安定しなくなる傾向です。

 

 

無意識の言葉で子供の自己肯定感が低くなることで、結果として子供の成長や精神的に大きな影響を及ぼします。親の言葉や反応は、子供の自己肯定感や自己評価に深く関わっており、それがその後の人生や成長に大きな影響を与えているからです。親の言葉は子供の自信を育むものであり、失敗を恐れず挑戦できる力をつけるための支えとなっていくと、子供の自己肯定感は下がりにくくなっていくでしょう。

となりのカウンセリング石巻では子供との関わり方が分からない、親子関係の悩み、子供にきつく当たってしまうなどのお悩みに対してカウンセリングを行っております。

 

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