カウンセリング事例 | 人の顔色をうかがってしまう(39歳 男性 会社員)

私は39歳の男性で、会社員として働いています。職場でも友人関係においても、相手の顔色や態度をうかがってしまう癖があり、言いたいことが言えなかったり、自分の感情を抑え込んだりしていました。このため、他人と話すと常に疲れてしまい、帰り道ではぐったりとしながら一人反省会を開くのが日常でした。とにかく人付き合いが苦手で、他人とのコミュニケーションがストレスの原因となっていました。

このままでは日常生活にも支障が出ると感じ、思い切ってカウンセリングを受けることにしました。初めてカウンセリングを受ける前は、「本当に効果があるのか?」と半信半疑でしたが、カウンセラーと話し始めてすぐにその疑念は消えました。カウンセラーは非常に親身になって話を聞いてくれ、その優しい態度に安心感を覚えました。カウンセリングセッションは全く疲れることなく、むしろ心の中の重荷が少しずつ軽くなるのを感じました。

カウンセリングを続ける中で、私の問題の根本にあるのは「自己肯定感の低さ」であることが分かりました。私は他人の評価に過度に依存しており、自分の意見や感情を抑え込むことで、他人に嫌われないように努めていたのです。しかし、これでは自分自身を見失い、他人との関係も表面的なものになってしまうことに気付きました。カウンセラーは私に「自己受容」の大切さを教えてくれました。自己受容とは、自分の感情や意見を否定せず、ありのままの自分を受け入れることです。

カウンセリングでは、具体的なコミュニケーションスキルも学びました。例えば、相手に対して自分の意見を適切に伝える方法や、対話の中で自分の感情を表現する方法などです。これにより、少しずつ自分の意見を堂々と話せるようになり、人とのコミュニケーションに対する不安感も和らぎました。また、カウンセラーは「アサーティブ・コミュニケーション」という手法を教えてくれました。アサーティブ・コミュニケーションは、自分の意見や感情を尊重しながら、他人にも同様に尊重することを求めるコミュニケーションスタイルです。この方法を実践することで、対人関係がより対等で健全なものとなりました。

さらに、カウンセリングの中で、自分の長所や意外な一面を知ることができました。例えば、私は他人の感情に敏感で共感力が高いという特徴を持っていることに気付きました。これは、他人の気持ちを理解し、サポートする力があるということです。この気付きは、私の自己評価を大いに高め、自分の感情や意見をもっと尊重するきっかけとなりました。

また、カウンセラーとのセッションを通じて、「自己ケア」の重要性も学びました。自己ケアとは、心身の健康を保つために、自分自身に対して優しく接し、休息を取ることです。私はこれまで、他人に合わせることばかりを優先して、自分自身のケアを怠っていました。しかし、自己ケアを意識的に取り入れることで、ストレスが軽減され、心の余裕が生まれました。例えば、週末には趣味に時間を費やしたり、リラックスするための時間を確保するようにしました。

カウンセリングを終えた今、私は以前よりもずっと気楽に生きられるようになりました。他人の顔色をうかがうことなく、自分の意見や感情を大切にすることで、対人関係も改善されました。職場でも友人関係でも、相手と対等な関係を築くことができ、自分自身の価値を再認識することができました。

プロのカウンセラーの力は本当に素晴らしいと感じています。もし、同じように人の顔色をうかがってしまう癖がある方や、自分の感情を抑え込んでしまう方がいるならば、カウンセリングを受けることを強くお勧めします。自分を見つめ直し、自己受容を学ぶことで、より充実した人生を送ることができるようになるでしょう。カウンセリングは、自分自身を理解し、他人との健全な関係を築くための大きな助けとなります。